犬や猫などの動物と一緒に暮らしている人には必ず訪れる「死によるお別れ」。

ウチで一緒に暮らしている猫も11歳なので、長生きしてもあと10年かなぁと、今から「その時」を考えるだけで胸がギュッと苦しくなります。

ペットロス症候群は人にもよりますがとても深刻ですよね。

不眠や疲労感、無気力、めまい、様々な不調をもたらし、うつ病にまでなることも稀ではありません。

それが「生き物」と関わるということで、逆にいえばそのお別れの苦しみがあるからこそ、動物と暮らすのは価値ある尊いものかもしれません。

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ペットロスの乗り越え方は人によって様々です。すぐに新しい動物をむかえる人もいれば、何年も亡くなった動物への想いを抱えている人もいます。

そしてクローン技術によって亡くなった犬や猫と同じ遺伝子を持つ動物を生み出すことを選ぶ人も。

生きているあいだに遺伝子バンクにDNAを預けておき、いざクローンを作る際に使います。猫のクローンの例では、口腔内の粘膜と、胃の塗抹標本が用いられました。

どうやってクローンを生み出すのでしょうか。

私は全く詳しくないので、ネットで色々調べてみました。何通りかのやり方があり技術は色々とあるのでしょうが、要するに以下のようなことだと理解しました。

クローンしたい個体の細胞を培養して核を取り出し、核を抜いた提供卵子に植え付けます。電気刺激で細胞分裂を促し、代理母の子宮に戻して分娩を待つ。

日本国内では、畜産界でクローン牛の実験なども行われていますが、実用化に程遠い実態のようです。

ましてやペットのクローンビジネスは日本にはありません。世界でもペットのクローンビジネスをしている企業はごくわずかです。

アメリカのベンチャー企業、ジェネティック・セービングズ・アンド・クローン(Genetic Savings and Clone)は、世界で初めてクローン猫を提供した企業です。

2000年に大富豪のジョン・スパーリング氏によって設立されました。2002年に世界で初めてのクローン猫を発表し、犬のクローンも可能だと主張しました。

catcron 263x300 クローンの犬や猫等のペットはどうやって生み出すの?ビジネスの問題点やお値段は?

が、結局、クローン猫の受注は2件のみで、当初1匹5万ドルだった値段が3年後には2万ドルまで下がりました。

そして、2006年に業績が悪いため廃業したのです。

そして2008年、韓国の企業RNL BIO社が世界で初めて犬のクローンを商業化しました。

Bernann McKinneyさんというアメリカの女性が愛犬のBoogerのクローンを依頼したのです。愛犬がガンと診断されて、最初に訪れたのは廃業したジェネティック・セービングズ・アンド・クローンでしたが、結局韓国のRNL BIO社でBoogerのクローンを作ってもらったのです。

結果は成功で、見た目も仕草もそっくりなクローン犬が生み出されMcKinneyさんは大喜びでした。

crondog クローンの犬や猫等のペットはどうやって生み出すの?ビジネスの問題点やお値段は?

 

当初15万ドルだった値段は5万ドルに落ち着き、Boogerの生まれ変わりを手にしたわけですが、それは本当に生まれ変わりなのでしょうか。

猫のクローンでも犬のクローンでも、亡くなってしまった個体が蘇るのではなく、あくまでも同じ遺伝子を持った違う個体なのです。

同じ模様の同じ容姿の個体が生まれるかどうかも分からず、もちろん亡くなった個体と同じ性格を持っているわけではありません。

Boogerのクローンはたまたま同じ容姿に同じような仕草を持って生まれました。

クローンの場合健康に生まれてくる確率は高くはないです。それまでに何匹の「失敗作」が生まれ、そしておそらくは破棄されたのかは公表されていません。

そういうことは企業側も顧客に説明しています。

が、亡くなったペットのクローンを望む顧客はあくまでも「生まれ変わり」を望んでいて、同じ遺伝子は持っていても違う個体ということは頭では分かっていても、納得はできないのではないでしょうか。

私はクローンのペットを求める人の批判はできません。深い悲しみから立ち直るには人によってはそれもひとつの手段でしょう。

それでもジェネティック・セービングズ・アンド・クローンが業績不振で廃業したのは、やはりペットのクローンというものが一般には受け入れられてはいないからだと理解したいです。

韓国のRNL BIO社が廃業したいう話は聞きません。(もちろんペットクローンだけの事業ではないです。)

お金と条件さえあえばウチの猫のクローンも作れるかもしれません。

でも私はどれだけお金が余っていてもそれは決してしないと思います。

ウチの猫はウチの猫だけだし、将来亡くなったあとに天国で毛皮を着替えて私のもとへ戻ってきてくれるかもしれません。でもそれは魂の話であって、遺伝子のレベルの話ではないのです。

クローンペットのビジネス、これからどうなっていくのでしょう。人間でさえクローンで生まれることができるという時代です。

何が正しくて正しくないかはわかりませんが、今大切にしているものの価値がなくなる時代に進んで欲しくないなぁと思います。