ちょっと嬉しいニュースが入ってきました。

ユネスコの無形文化遺産に日本の「和食」が登録されることがほぼ決定になってきました。

kaisekiryouri 300x300 無形文化遺産とは?日本の和食が登録ほぼ決定!え?キムチも?

ユネスコの補助機関が事前審査を行い、10月22日に和食の登録がふさわしいと勧告しました。

ここで認められると、登録はほぼ決定ということで、今年12月にアゼルバイジャンでの政府間委員会で正式に登録されるようです。

ところで無形文化遺産って何?世界文化遺産とは違うの?だれがどうやって申請するの?

色々と疑問が出てきてしまいました。

知っているつもりのものでも調べてみると案外分かってないことが多いですよね。

今回は無形文化遺産について調べてみました。


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無形文化遺産とは?

ユネスコの事業のひとつで、もちろん世界文化遺産もその事業のひとつです。

世界文化遺産は形のあるもの(有形)を対象にしていますが、無形文化遺産とはその名前の通り、形のないものを対象にしています。

例えば、民族音楽やダンス、劇などの芸能関係や、工芸技術、祭礼などの儀式、社会的慣習などもその対象になります。

日本で既に無形文化遺産として登録されているもので有名なものを例にあげると、雅楽や浄瑠璃、祇園の山鉾巡行などがあります。

外国に目を向けると、中国の京劇やスペインのフラメンコなどが有名ですね。フランス料理も無形文化遺産に登録されているはずです。


誰がどこに申請するの?

今回の「和食」の場合だと、どうも農林水産省が主体となって検討会を重ね、日本政府としてユネスコに申請したようです。

申請名称は「和食;日本人の伝統的な食文化」で、「社会的慣習」のカテゴリでの申請でした。

申請する際に無形文化遺産に賛同した1593の団体の一覧を添付しているようですね。

農協や漁協、各地の婦人会などの団体名が目立っていました。


登録の基準って?

無形文化遺産の基準ってどんな感じなのでしょう?

ユネスコの基準を引用してみました。


選考基準

  1. たぐいない価値を有する無形文化遺産が集約されていること
  2. 歴史、芸術、民族学、社会学、人類学、言語学又は文学の観点から、たぐいない価値を有する民衆の伝統的な文化の表現形式であること

考慮基準

  1. 人類の創造的才能の傑作としての卓越した価値
  2. 共同体の伝統的・歴史的ツール
  3. 民族・共同体を体現する役割
  4. 技巧の卓越性
  5. 生活文化の伝統の独特の証明としての価値
  6. 消滅の危険性

なぜ和食を登録?

福島原発の放射能汚染のイメージを払拭する意図も多々あったのでしょうね。

和食の美点を列挙して文化遺産いける!と算段したのではないでしょうか。


  • 新鮮で多様な食材
  • 栄養バランスに優れた料理法
  • 風流さや季節感を表現
  • 日本国中の多様な食器を使用
  • 「おせち」などの季節料理での家族や地域間のコミニュケーション

こうやってリストアップしていくと、確かに和食は優れた利点がたくさんありますよね。

政府は当初「懐石料理」としての和食を申請する意図があったようですが、最終的には「日本の食文化」ということになりました。

確かに「日本の食文化」という方が、範囲も広いですしイメージアップにもつながると思います。


日本の無形文化遺産一覧

日本では今まで21個の無形文化遺産を登録されています。今回の和食が正式登録されると22個目になりますね。

無形文化遺産が一番多い国は中国で28個、次が日本で21個(22個)、その次が韓国で10個です。

どうして、日本、中国、韓国のアジア勢がトップ3を占めているのか謎です。

それだけ多様な文化遺産が多いのか、それとも無形文化遺産登録に熱心なのか・・・。

順番は登録された順番です。私がなんだこれは?と思ったものについては、詳しく調べたページにリンクを貼ってあります。


  1. 能楽(ノウガク)
  2. 人形浄瑠璃文楽(ニンギョウジョウルリブンラク)
  3. 歌舞伎(カブキ)
  4. 雅楽(ガガク)
  5. 小千谷縮・越後上布
  6. 石州半紙(セキシュウバンシ)
  7. 日立風流物(ヒタチフリュウモノ)
  8. 京都祇園祭の山鉾行事(キョウトギオンマツリノヤマホコギョウジ)
  9. 甑島のトシドン(コシキジマノトシドン)
  10. 奥能登のあえのこと(オクノトノアエノコト)
  11. 早池峰神楽(ハヤチネカグラ)
  12. 秋保の田植踊(アキウノタウエオドリ)
  13. チャッキラコ
  14. 大日堂舞楽(ダイニチドウフガク)
  15. 題目立(ダイモクタテ)
  16. アイヌ古式舞踊(アイヌコシキブヨウ)
  17. 組踊(クミオドリ)
  18. 結城紬(ユウキツムギ)
  19. 壬生の花田植(ミブノハナタウエ)
  20. 佐陀神能(サダシンノウ)
  21. 那智の田楽(ナチノデンガク)

世界無形文化遺産に登録されている世界の料理

和食に先駆けて無形文化遺産に登録されている料理はいくつかあります。


  • フランス料理(フランス美食術)
  • メキシコ料理(メキシコの伝統料理)
  • 地中海料理 (スペイン、イタリア、モロッコ、ギリシャ、モロッコ4カ国で共同申請)

どの料理も歴史があって美味しいですよね。

「料理」を無形文化遺産として初めて申請したのがメキシコ料理でした。

2005年に「傑作宣言プログラム」(無形文化遺産の前身)に申請したのですが、却下されて、その後2010年に再申請。

そしてこれら3つの料理が同時に登録されたのです。

(傑作宣言プログラムは2006年に無形文化遺産に変わりました。)

ちなみにお隣の国、韓国も今年の9月に「キムチ」を無形文化遺産に申請しています。

「和食」は登録ほぼ決定ですが、今のところユネスコ補助機関の勧告が「キムチ」にされているという報道は聞きません。

キムチ、美味しくて大好きなんですけどね、なんだか「キムチ」が認められたら、世界中のどんな料理だって無形文化遺産になるような気がします。

日本の和食は世界中に受け入れられていますが、キムチはどうでしょう?

和食ほどのファンはついてないように思いますけどねぇ。

でも、これで「キムチ」が認められなかったら、「和食」のネガティブキャンペーンを起こされそうでちょっと怖いですね。

そういえば「中華料理」は無形文化遺産ではないようですが、どうしてなのでしょう?

伝統や料理技術で言えば登録されていてもおかしくないような気がします。

中国は登録するものがたくさんあるので、料理は申請していないのでしょうか?

ちょっと調べてみると2008年に申請はしているようです。却下されたという情報は見つけられなかったのですが、ご存知の方は教えてくださいね。