宮部みゆき原作の「名もなき毒」がドラマ化され、7月8日(月)夜8時~スタートです。

主演は小泉孝太郎で、原作者宮部みゆき本人からのご指名でした。主人公の杉村三郎は、財閥のご令嬢と結婚したサラリーマン探偵で、いわゆる逆玉探偵です。

夫婦ともに世俗的な欲にうとく、少々浮世離れしたスタンスで事件に関わっていくのですが、そりゃぁ、そんだけ財産があれば世俗的な欲なんて今更ないよねっ!・・・な~んて思ったりもします。

名もなき毒公式ホームページ

そのあたりが小泉孝太郎を杉村三郎に抜擢した理由なのでしょうね。小泉孝太郎もやっぱり、家柄や親の七光り的なところもあって、浮世離れした役にはもってこいでしょう。

コンセプトとしては人の心がもつ「毒」。無意識のままに、あるいは荒ぶる心のままにその「毒」を伝染させていき、その連鎖が事件としてかたどられていく。

宮部みゆきの得意なところですよね。

最近、「孤宿の人」を読み終えましたが、あの小説も、人の心の毒が一藩をゆるがすほどの大事件になるというあらすじでした。

現代でその毒がどのように事件になっていくのか、人はその毒をどのように扱うのか、杉村探偵はどのように、その毒をさばいていくのか楽しみなところです。

しかし、TBSでの宮部みゆきのドラマ化は、私は少々不安でもあったりします。

記憶に新しいところでは、同じ月曜8時枠の「パーフェクトブルー」、あれは、途中で挫折してしまいました。

いや、一応見てはいたのですが、主役のの演技が辛かったのと、間延びした感じで1クールがとても長く、そのわりに肝心の謎部分が盛り上がりに欠けて、え?結局なんだったの?っていうまに終ってしまいました。

そして、2012年5月の4週連続「極上ミステリー」、、、これもかなり期待はずれでした。

たしかに極上なんですよ。原作の4作品は。でもドラマになると、とても安っぽくて金切り声ばかりが聞こえているような気がしました。

特に残念だったのが第1夜目の「理由」。

私はこの小説が大好きで大好きで何度も何度も読み返しました。どうしてこういう事件が起こってしまったのだろう、その「理由」をドキュメンタリー的な筆致で、これでもかというくらい納得させてくれました。

でも、極上~の理由は、視点が原作にはないオリジナル設定の刑事のものでした。ここでまず原作の雰囲気とは全く違います。

そしてかな~り分厚い原作を2時間でまとめるのは大変だとは思うのですが、出てくるキャラクターのエピソードを削ぎ落としすぎでした。その割には、オリジナル刑事のエピソードを絡めているし、チグハグな印象が拭いきれません。

原作のストーリーだけをなぞった全くちがう作品といっても過言ではないような。。

「理由」は、2004年に大林宣彦監督で映像化されています。WOWWOWと劇場で公開されていて、2005年に、日本テレビが地上波で放映しています。

私は日本テレビバージョンのをワイドショーと勘違いして見始めました。何かほかのことをしながらチラチラ見ていると「ん?なんだか知っている事件のような?」と本腰を入れて見始めて、やっと「理由」のドラマ?だと分かりました。

とても興奮して見たのを覚えています。

ただ、この日本テレビで放映された「理由」は劇場版とは中身がだいぶ違うそうです。地上波用に編集されたもののようで、やはり劇場版の方が断然面白いという情報もありました。私も劇場版を見てみようと思っています。

それでも、極上~の「理由」よりかは楽しめましたよ。

なんだかTBSの悪口Onlyになってきましたが、私は基本的にTBSのドラマは大好きなんですよ。この間終わった「空飛ぶ広報室」も大好きでしたし、次の「半沢直樹」もかなり期待しています。

だからなんで宮部みゆきのTBSドラマは私にとってハズレなのか、不思議で仕方ありません。

今度の「名もなき毒」も、正直どうなのかな~感は拭えませんが、ひとつ希望を見出すとしたら、杉村夫妻のキャラ設定です。

こういう浮世離れした探偵とその後見役のドラマは大体面白くなるのではないか?と思っています。

ワンクール、ドラマをもたせようとすると、やはりキャラクターに頼らざるを得ないわけですから、原作者ご指名の小泉孝太郎演ずる杉村三郎はかなり期待できるのではないかと、そこにかなり期待を寄せています。

なんだかんだいいながら、今クールの一番のお気に入りになったりして。

宮部みゆきのドラマ化リストの中で、「これはなかなか良かったよ」 とおすすめできるドラマであることを願っています。