日本人のみならず世界の子供たちが愛する「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんが10月15日、心不全のため死去されました。94歳でした。

子供が生まれてからアンパンマンには本当に本当にお世話になったので、やなせたかしさんの死去にはなんだか胸がいっぱいで言葉になりません。

死因は心不全とのこと、心不全とは何なのでしょうか?

簡単に言えば読んで字のごとく心臓の動きが不完全になることです。

高齢者の場合の死因が心不全とされるのは、老衰の場合が多いと聞きます。

やなせたかしさんは老衰で大往生を遂げられたのでしょうか。

今のところ詳しいニュースは入ってきていないので、推測するしかないのですが、やなせさんが大往生を遂げられたというのはとてもふさわしいような気がします。

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アンパンマンの映画挨拶で余命の予告をしていた?

「それいけ!アンパンマン  とばせ!希望のハンカチ」の舞台挨拶が7月6日に行われました。

やなせたかしさんが登場し、自分で作られた曲を披露しましたが、その曲中で「ステージで死んだら宣伝になる」と歌っていたそうです。

そしてトークでは次のように発言されていたとか。

「なんとか今のところは死なないでいるんだけど、まもなくだね。病院からはあと2~3週間しか生きられないっていわれてる」

「死ぬときは死ぬんだよ! 笑いながら死ぬんだよ。そうすれば映画の宣伝になる。死ぬまで一生懸命やるんだよ。ハハハ」

医者から余命予告されていたのは本当なのでしょうか?7月から2ヶ月はたっていますが、やはり高齢ゆえにお加減は悪かったのかもしれませんね。

 

アンパンマンの深いテーマと歌詞

有名なエピソードですが、やなせさんの弟さんが特攻隊として出兵して命を落とされてました。

その辛い経験を踏まえて作詞されたのが、アンパンマンのテーマ曲「アンパンマンのマーチ」です。

そうだ嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷が痛んでも

この歌いだしで始まるアンパンのマーチ。

子供が生まれるまではあまり聞いたことがありませんでした。

幼い娘のために一生懸命覚えようとしましたが、子供のためにではなくすぐに自分のために覚えてしまいました。

本当に本当に深い意味のある歌詞だと思います。

そして、「アンパンマン」、この作品自体にもやなせさんの深い人生観がこめられています。

印象的なやなせさんの言葉を引用しますね。

正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正義は或る日突然逆転する。正義は信じがたい。

出典やなせたかし「アンパンマンの遺書」

逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。

出典やなせたかし「アンパンマンの遺書」

ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも、なにかのときには、やっぱりやってしまう。ヒーローというのは、そういうものだと思います。

出典心に響く世界最弱のヒーロー アンパンマンの正義 〜やなせたかしさんに聞く

困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。

出典NEWSポストセブン|やなせたかし氏 日本人の正義とは困った人にパン差し出すこと

子供と一緒にアンパンマンを見ていると、アンパンマンのお人よしと言っても言いほどの優しさと、簡単にピンチに陥ってしまうある種の弱さにイライラしてしまうことがあります。

でも、その優しさと弱さこそがやなせたかしが理想とした正義なのかもしれません。

心からご冥福をお祈りいたします。